ある程度貯蓄ができて、生活が安定していると実感している方には、次は株式投資を始めることをお勧めしています。 そして、現在は NISA という株式や投資信託などの金融商品から得られる利益が非課税になる制度があり、非常に始めやすくなっています。 詳しくはリンク先などネットの情報をいくつか見てみてください。
NISAの始め方
口座を開設
銀行や証券会社にNISA口座を開設する必要があります。 これまで株式投資をしていなかった方は証券会社に口座を開設していないので、そのまま銀行でNISA口座を開設してしまう方もいるのですが、ここは証券会社に口座を開設する必要があります。
銀行の口座でも、投資信託などの金融商品を購入することはできるのですが、株式を購入することができません。 そのため、証券会社にNISA口座を開設する必要があります。 一旦、銀行でNISAを始めた方も証券会社など別の口座に変更することもできるのですが、年に1回しかできないですし、一度買付を行ってしまうと、翌年(次の年の1月1日)になるまで、変更ができないので、初手証券会社でのNISA口座開設がお勧めです。
証券会社は、大きく分けると対面証券とネット証券に分けられますが、ネット証券がお勧めです。 これから株式投資ということは、片手間で時間をかけず、余力資金での運用となり、いつでもWebブラウザやスマホアプリを使ってというのが基本となるかと思います。 対面証券はサポートを受けられますが、その分手数料なども高くなっています。 また、ネット証券は、口座維持費は基本かかりません。
まずはネット証券でNISA口座を開設してください。
なお、ネット証券はどこで開設するのがいいのか?に対しては、ネットを検索してもらうと良いのですが、大きな差はありません。 SBI証券、楽天証券、松井証券などを比較して選んでみてください。 困ったらランキング上位のもので、いくつか口座を開設してみて使い勝手を比較しても良いは良いのですが、NISA口座は1口座限定なので、どれをNISA口座にするのかは確定させる必要があります。
NISAの枠
NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠の2つがあり、併用できます。 なお、年間投資枠は、つみたて投資枠が年120万円まで、成長投資枠が年240万円です。 また、つみたて投資枠は投資信託のみ、成長投資枠は上場株式や投資信託などで活用できます。投資信託の銘柄によっては、つみたて投資枠で購入もできるし、成長投資枠で購入もできるものもあります。 仮に年360万円の投資枠を使い切ることを考えた場合、つみたて投資枠は上場株式に使うことができないので、先につみたて投資枠の利用から考えてください。
つみたて投資枠
オルカンやS&P500などの言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。 NISA制度が始まり投資信託を購入する方が増えたので、聞くことが増えたのかもしれません。 つみたて投資枠の投資信託の分類としては、国内株式、国際株式、バランスとなります。 最初に考えるべきは、国際株式です。 少子化が進んで日本市場が縮小していく中で、日本市場と国際市場(特に米国市場)では、どちらが伸びしろが大きいのかを考えると国際市場(特に米国市場)の方に軍配が上がります。 なお、バランスとは、株式だけではなく、不動産など別の金融商品と組み合わせた投資信託で、株式投資より安定的な不動産投資と組み合わせることで、リスクは小さくなるが、リターンも小さくなります。 ここで、時価総額のランキング(2025年7月9日時点)を見てみましょう。

最新の情報の確認はこちらから→ 米国株 アメリカ企業時価総額上位ランキング – 日本経済新聞
エヌビディア、マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ(Facebook)、ブロードコム、アルファベット(Google)など、半導体、ソフトウェア、デジタル機器、クラウドなどのテック企業により上位が占められています。 つまり、世界の株式市場は米国市場に牽引されています。 この状況の中で、投資信託を始めるには、ランキング上位のオルカンまたはS&P500でつみたてておくのが最初は良いと思います。 では、オルカンとS&P500はどちらが良いのか?の質問がよくありますが、これもどっちでも良いです。 S&P500は、米国市場の株式銘柄で構成され、オルカンはヨーロッパや日本を含む幅広い市場の株式銘柄で構成されていますが、どちらもほとんどは米国株でテック企業の銘柄で構成されているので、違いはほとんど無いと言っても良いのです。 んじゃ割り切って、米国株式だけで良いので、S&P500にするでも、念の為オルカンにするでも良いです。 どちらでも構わないので、まずは毎月10万円の積立でどちらかを定期的に買い付ける設定を行いましょう。 この投稿では仮に、つみたて投資枠は「オルカン」を選んだとしましょう。
成長投資枠
ここまでで、毎月10万円の「つみたて投資枠」の設定をし、年間120万円が埋まる予定になったので次は成長投資枠です。 最初の判断材料は、成長投資枠を投資信託で埋めるのか、上場株式で埋めるのかです。 つみたて投資枠では、何も考えず「オルカン」を選びました。 成長投資枠も「オルカン」を選んでしまうのも一つの選択肢ではあります。 時間が無い方、調べる労力が無い方は、それでも良いと思いますが、筆者のお勧めは、「推し」の会社/銘柄を見つけて、個別銘柄で成長投資枠を埋めることです。
そして、それは先程の米国市場の時価総額上位企業から選んだ方が良いと思っています。
例えばあなたがスマフォはずっとiPhoneを使っていて、一生使い続けるだろうなと思っていたり、会社でもWindowsを使っていて自宅でもWindowsを使っていて変えることはないなと思ったりなど、ずっと使い続けるだろうしなどと考えていて、そのデバイスやソフトや会社自体に好印象を持っているのであれば、それは既にファンになっているし、応援したいという感情も芽生えていると思います。それを「推し」と表現しています。
「推し」の企業の個別銘柄を買っておくことで、新商品のリリースや業績が良く株価が上がったりのイベントがあると一緒に喜べますし、いずれ株式を売却する時には株価が上がっていて利益も得ることができるかもしれません。
なぜ日本株でないの?は先程も書きましたが、少子化による市場縮小です。もちろんトヨタのように海外市場で勝負している国内企業もありますので、国内企業を「推し」にしてもよいですが、そこまで強い思いが無ければ、米国市場の時価総額上位企業の方がリスクとリターンのバランスが優れていると考えます。
では、中国市場の株式は?と疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、自分の知っている範囲では、中国の投資信託や上場株式はNISAを利用することはできません。NISAの年間360万円の枠を使い切った後、NISAではなく別途で中国の上場株式に投資しても良いとは思います。
注意事項
かなり米国市場の投資信託や上場株式をお勧めしていますが、そもそも投資自体が自己責任となります。特定の銘柄の推奨、勧誘を目的としているものではありません。投資にあたっての最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
あとがき
自分の成長投資枠での「推し」は今度時間があったら、記事にしようと思います。